ロボット和尚の物語
今から30年近く前、縁あってお寺に通われていた信者さんがおられました。住職がお参りでお寺を空けている日にも、熱心に参拝されていたのです。そんな信者さんがある日、ロボットを持ってお寺に来られました。お経をカセットテープに録音し、センサーに反応して流すことができるロボットでした。「これに住職のお経を録音していただければ、一人でお寺にお参りしているときもありがたい気持ちになれる。」そう仰っていたそうです。技術者だったこともあり、奉納されたロボットは声を出すだけでなく、木鉦を打ち、プログラミングもできる優れたものでした。それを車のワイパーのモーター、掃除機のパイプといった廃材を活用して造られたのです。お寺に通うきっかけとなったお母様が亡くなられてからも、供養になればとロボット作りを続けられました。法徳寺には1号機と2号機の2つのロボットが奉納され、いつからか「ロボット和尚」として知られるようになりました。
ロボット和尚は新聞、テレビ、ラジオでも取り上げられ、イギリスのニュース番組の取材を受けたこともありました。ロボットのお坊さんと聞いて、賛否様々な反応もありました。ロボット和尚の生みの親である信者さんもお亡くなりになりましたが、現在でも動く状態で本堂内に置かれています。捉え方は十人十色ですが、ロボット和尚を見ると、自分にできること、能力を活かしてお寺にお参りされる方のために、亡くなったお母様のためにロボットを作られた信者さんの姿が思い出されます。
【ロボット和尚の見学について】
本堂内はどなたでもご自由にお参りいただけますが、行事、法要を行っている場合もあります。
できる限り事前にお問合せください。写真・動画の撮影はできますが動画投稿サイトへの投稿はできません。